希少疾患は人体のさまざまな系統に関与しますが、そのうち代謝・内分泌系の希少疾患と神経系の希少遺伝性疾患がほとんどです。人体の代謝障害は、体内の代謝物の異常な蓄積または欠如を引き起こします。先天性代謝異常症は多岐にわたり、その症状も複雑かつ多様であり、単一遺伝子疾患に属し、その多くは常染色体劣性遺伝であり、まれに常染色体優性遺伝、X連鎖性遺伝、さらにミトコンドリア遺伝も存在します。 先天性代謝異常は、タンパク質をコードしている遺伝子の変異により、特定の酵素の構造が変化し不活性化を受けることで、アミノ酸、ビタミン、ヌクレオチド、脂肪酸などのさまざまな栄養素の調節を妨げ、遺伝性代謝障害を惹起することを原因として発症します。代謝障害によって惹起される人間の栄養不足は、多くの一般食品の摂取を患者に負担させ、命を危険にさらすことさえあります。例としてフェニルケトン尿症は、フェニルアラニンをチロシンにヒドロキシル化する酵素の働きが生まれつき弱く、アミノ酸代謝異常症の一種です。
疾患名 | 標的遺伝子 | 系統番号 | 系統略称 |
21水酸化酵素欠損症(21-Hydroxylase Deficiency) | human:CYP21A2 mouse:Cyp21a1 | T032462 | Cyp21a1-KO |
ビオチニダーゼ欠損症(Biotinidase Deficiency) | Btd | T029925 | Btd-KO |
ポルフィリン症 (Porphyria) | Fech | T028098, T018737 | Fech-KO,Fech-flox |
Ppox | T030215,T020854 | Ppox-KO,Ppox-flox | |
Uros | T028100,T018739 | Uros-KO,Uros-flox |