アルツハイマー病モデル(Alzheimer’s Disease, AD)は、高齢者の認知症とも呼ばれ、潜行性に発症し緩徐に進行する神経変性疾患です。臨床的には、記憶喪失、社会的・職業的機能の障害、実行機能の低下、言語障害、運動障害、人格変化および行動・心理症状として現れます。
アルツハイマー病の病因は依然として不明であるが、仮説からすると、アミロイドβ(amyloid β-protein, Aβ)仮説とタウ(タウタンパク質) 仮説が有力視されています。これまで承認されたAD治療薬は6種類のみあり、病気の発症を遅らせる役割を果たすだけであり、新薬の研究開発も現段階にとどまっている傾向を示されています。適切な動物モデルは、AD新薬の開発のために、研究に役立つ重要なツールになります。
集萃薬康は、下記の2つのマウスモデルを開発し、AD治療薬のスクリーニングと安全性評価に適用できます。
系統番号 | 系統略称 | 系統タイプ | 系統特徴 |
Transgenic | 1.5月齢のFAD4Tマウスの皮質と海馬でAβ沈着を検出でき、 Aβ沈着は加齢にともない増加しています。2.5月齢で星状細胞とミクログリアの活性化を示し; 8月齢で空間認識障害を呈しました。 | ||
Knock-in | 集萃薬康より開発したB6-hTREM2マウスです。 このモデルの脳および肺組織には、ヒトTREM2遺伝子mRNAおよびタンパク質が組み込まれています。 このモデルは、神経変性疾患、腫瘍免疫、メタボリックシンドロームにおける薬効評価や機序研究に利用することが期待できます。 |